人新世の「資本論」 斎藤幸平著
2021新書対象 第1位
ネタバレしないように、ご紹介いたします。
表紙には、次のように書かれています。
気候変動、コロナ禍・・・。
文明崩壊の危機。
唯一の解決策は
潤沢な脱成長経済だ。
人類の経済活動が地球を破壊する「人新世」=環境破壊の時代。
気候変動を放置すれば、この社会は野蛮状態に陥るだろう。
それを阻止するためには資本主義の再現なき利潤追求を止めなければならないが、
資本主義を捨てた文明に繁栄などありうるのか。
いや危機の解決策はある。
ヒントは、著者が発掘した晩年マルクスの思想の中に眠っていた。
世界的に注目を浴びる俊英が、豊かな未来社会への道筋を具体的に描き出す。
目次で気になった個所をピックアップします
・緑の経済成長というビジネスチャンス
・SGD'sは無限の成長は可能なのか
・富裕層が排出する大量の二酸化炭素
・「人新世」の生態学的帝国主義経済成長から脱成長へ
・グローバルな公正さを実現できない資本主義
・なぜ貧しさは続くのか
・脱成長の意味を問い直す
・自由平等で公正な脱成長論を
・地球をコモン(電力・水道・ガス・資源)として管理する
・コミュニズムは「コモン」を再建する
・ワーカーズコープ 生活手段をコモンに
・ワーカーズコープによる経済の民主化
・ GDP とは異なるラディカルな潤沢さ
・自然科学が教えてくれないこと
・脱成長コミュニズムが世界を救う
・脱成長コミュニズムの柱① 使用価値経済への転換
使用価値に重きを置いた経済に転換して大量生産大量消費から脱却する
※使用価値とは・・・食料、水電力、住居、交通機関への普遍的アクセスの保障、洪水や高潮への対策、生態系の保護など、危機への対応に必要なもの、やるべきこと。
・脱成長コミュニズムの柱② 労働時間の短縮
労働時間を削減して生活の質を向上させる
・脱成長コミュニズムの柱③ 画期的な分業の廃止画一的な労働をもたらす
分業を廃止して労働の創造性を回復させる
・脱成長コミュニズムの柱④ 生産過程の民主化
生産のプロセスの民主化を進めて経済を減速させる
・脱成長コミュニズムの柱⑤ エッセンシャルワークの重視
使用価値経済に転換し、労働集約型のエッセンシャルワークの重視
・ブルシットジョブ(くそくだらない仕事) vsエッセンシャルワーク
・使用価値が高いものを生み出す労働
ここからは私の読後感想です。
難しい内容でしたが、読み終えたときに、何かすがすがしい気持ちになりました。
もやもやしていた「将来への不安」「資本主義経済のもたらす問題」「気候変動への対応」などが、きれいスッキリしていることに気づきました。
次世代にツケを押し付ける課題に対して、理想論かもしれませんが、一つの解決策を見たように思います。
さらには、労働集約型の仕事をしているため、どちらかというと、デジタル化や頭でっかちな仕事に対して、少し距離を置いている点がありました。
この点についても、「ブルシットジョブ(くそくだらない仕事)」と、表現されていて、さらに、スッキリしました。
特に、30代より若い方々にご一読されることをお勧めいたします。
YouTubeで著者ご本人のご説明の動画があります。
https://youtu.be/i64CnvOvqHY
こちらも、中田敦彦のYouTube大学で取り上げています。
https://youtu.be/jz86lykR_Lg
ご参考まで。
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